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札幌藻岩山の南斜面に建つこの家は、札幌では比較的小規模な住宅です。“限られた敷地の中で、北国の生活に対しいかに豊かな空間を確保するか”ということが最大のテーマとなりました。
全体の構成としては南側に隣地が迫っているため、日差しと眺望を確保するよう、１階を水廻りと主寝室、２階を日常生活のスペースとしています。
１階と２階は蹴上の部分がすかしになった階段と吹き抜けにより開放的につながっています。また２階は、家族のコミュニケーションが深められるよう、ＬＤＫ（居間、食堂、台所）、子供室と各部屋の間に仕切りがなく、オープンなプランになっています。
西側の隣地は約５㍍落ちていることから、西側を居間にすることで、眺望と日差しを取り込んでいます。居間のコーナー窓からは手稲の山並みが、また子供室のコーナー出窓からは真駒内方面の夜景が楽しめます。
この建物は、北海道で近年普及してきた木造在来工法の改良工法と木製サッシ（ペアガラス）により、高断熱、高気密化が図られています。こうしたオープンな間取りでも１階ホールに置かれたＦＦ式ストーブ１台で、全体の暖房をまかなうことができます。
南側に細く切り取られた庭はピロティーや前面道路と一体になっており、近所の子供達の格好の遊び場となっています。
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